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ライカM4の距離計をDIYで調整してみる

公開日: : 最終更新日:2012/02/23 写真・動画用機材

ピンぼけ多発

ヤフオクで入手した生まれ年のライカM4ですが、1年以上放置した後、昨年秋、ふと思いたち、コスモス散歩にでももっていこうとエルマーとカラースコパー21mmをもっていったところ、見事に100%ピンぼけ。ちょっとピンぼけどころではありません(涙)。また使ってみたくなり、そのためには距離計を直さねばならず重い腰を上げました。

距離計(レンジファインダー)調整方法の調査

10数年前に分解マニュアルを集めていたのを思い出し、引っ張り出してきました。その他、海外サイトなどをググってわかったこととやってみたことを記しておきます。参考にされる方は自己責任でお願いいたします。

まず、調査してわかったこと。意外にシンプル。

  1. 垂直調整(使用感だけの問題)はM4までの場合、額のホクロのような銀色のアルミビスを外し、回すだけであるが、新しい機種は高価な専用工具が必要になっている
  2. 水平調整(ピント調整の要)はコロの真ん中の偏心ネジとコロの支点の偏心カムの二段構え
  3. 無限遠をコロの真ん中の偏心ネジで調整
  4. 偏心カムによりレバー長を変化(ヘリコイド移動に対する感度調整と理解)させ、最短の1mを合わせる。

あとはパララックス補正があるのですが、軍艦部を外さないといけないのと、めんどくさそうなので放置。

L-Mリングの精度の問題

コロの偏心ネジを回すにこのようなドライバがあると便利です。これは10年ほど前に買ったエンジニア オフセットドライバー DZ-06というモデルで、現行のようです。マイナスの刃先をコロに合わせてヤスリで削っています。

DZ-07というマイナスの向きが90度ねじってあるDZ-07がセットになったDZ-08というのを購入したのですが、07のほうは大きいので相当削らないとダメかもしれません。ただ、私の場合、コロのマイナスの溝の角度がこの06でちょうどだったのですが(写真参照)、もしかしたらこれだと調整しきれない状態の偏心ネジの角度があるかもしれませんので、ほんとは07の角度のもあると安心です。サンフラッグ オフセットドライバー No.7 +1×-5.0とかサンフラッグ オフセットドライバー No.7 +2×-6.0がちょうど角度がいい感じかもしれないのですが、なにぶん、実物を知らないのでわかりません。

まずは項目3までの無限遠合わせのみで済ませられるか調整を繰り返してみました。しかしいくら頑張って無限遠を合わせても1mで合わない。手持ちのエルマー5cm、同9cm、ズマロン3.5、カラースコパー21といずれのレンズでもひたすら繰り返した結果、「まさかL-Mリングの精度は大丈夫なのか?」という疑念が生まれてきました。

そういえば10数年前当時M3+メガネズマロンではピントに問題がないのにオリオンもルサールもピンぼけ多発でやる気を失い放出したのでした。ロシアレンズに罪はなくてちょっと曲がったライツ純正リングとアベノンリングの精度に問題があったのか!?

そんなわけで(歪みのない)純正リング(の中古)を購入しようと調べてみましたが結構高価です。諦めてコシナフォクトレンダーの旧型のリング(の中古)を入手しました(同タイプ2は下半分の切欠きがないため無限遠ロック付レンズでは使えなさそうです)。

新たに入手したこのリングだと随分いい感じまで追い込めますが、やはりダメです。無限遠を調整後、1mの距離の被写体にピントを合わせるとやっぱりレンズの距離目盛りと合いません。被写界深度内のような気もしますが、せっかくなので次のステージへと向かいます。

意外にも垂直調整も重要である

垂直のほうはなんとなく合ってるようなあってないようなもともと乱視の私には今ひとつシャキッとしないなぁと思っていたのですが、モノは試しと垂直調整にも手を出してみたところ、無限遠で合わせた二重像がおそろしくシャープになりました。

やむなく禁断領域に着手

さて、肝心の横ずれですが、今回の私の状況では、距離目盛りの移動に対してレンジファインダ側が敏感に反応しすぎているのではないか。つまり、レバーをより長くすれば、レンジファインダーの軸を回転させるのに、距離リングをたくさん回すことになり、より正確になるのではないかと思いました。

さて、偏心カムの固定ネジを慎重に緩めましたが、カムは固着しているようで、カムの溝を使ってちょっと力を入れてみるとカムは動きました。レバー長が伸びる方向にカムを回転させ、固定ネジを仮固定してから無限遠用偏心ネジを再調整して、1mで合わせてみました。こう書くと簡単ですが、クイックシューを持っていないため、非常に面倒くさいです。クイックシューがあると随分捗ると思います。

とりあえず

一度目ではまだ長さが足りず、再度回転させてから、無限遠を合わせ直していなかったことに気づき、一度目あたりの角度まで戻して無限遠を合わせて・・・とやってみると、自分の決めた基準点(M4にはフィルム位置を示すマークがないため、刻印の2行目の下端あたりではないかと決めつけたポイント)で97.5cmくらいまで来ました。2m、3m、5mも割りとあってる感じだし、10mでも合ってるみたいだ!

改めて前後の写真を並べてみると、結構位置が変わっています。カムの固定ネジはもっと締め付けられたのかも?でも締め付けすぎて壊すと恐いしなぁ。

エルマーを入手した当初うれしくて沈胴させてグリグリしてしまったために剥げてしまったところが写っていて恥ずかしい限りですが、SCOPELIFE 光学用つや消し塗料を入手しましたので、塗り塗りする予定です。植毛紙といい、天文系の方々はDIY精神が旺盛かつ価格にもシビアなため安価に特殊なものが入手できるのはありがたいことです。

再度、無限遠を見てみると目がしょぼしょぼしてきて、二重像でみるアンテナ塔の線がもうちょい細くあるべきなのか悩みましたが、もうここらでいっぺん店じまい(妥協)してテスト撮影したほうがよいだろうと夕方散歩にでたところまでが今回の報告となります。

追記

本日、近所のDPE屋さんからテスト撮影したフィルムを引き上げてきましたが、ピントには満足のいくものでした。しかし、上記ピントチェックの際にフィルムを入れて撮影しておけばよかったと若干後悔。

コマの偏心ネジのずれは無限遠側の距離リングのズレとなって表面化しやすいですが、レバー長のズレ(はおそらく発生しづらいとは思いますが)は「なんかピントが合わないなぁ、近頃(とか、このレンズはとか)」で気づかないままになりがちですね。

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